高脂血症の予防
高脂血症予防のための運動の重要性は、
ア.とり過ぎたエネルギーを消費し、脂肪分が皮下や内臓に蓄積されるのを防ぐ。
イ.血行を促して血管の弾力をよくしたり血管をひろげるなどして、血圧を下げ、動脈硬化を防ぐ。
ウ.体内での脂肪の流れがよくなるように調節する酵素の一つであるリパーゼを活性化させ、LDL(悪玉)コレステロールを減らしてHDL(善玉)コレステロールを増やす。
運動面から
運動は、エネルギーを上手に消費するためと、全身の血行をよくするために行うので、激しいスポーツのような、ハードな運動をする必要はありません。
酸素をたくさん消費しながら行う、いわゆる有酸素運動が効果的です。楽しく、自分に合った、長く続けられる運動を選ぶことが重要です。
そして、家事もしっかり行えばりっぱな運動ですよ。
だれにでも勧められるのは、ウォーキングです。
若くて体力に自信がある人ならランニングもいいのですが、中高年以上で、最近あまり運動経験のない人は、ウォーキングから始めるのが無難でしょう。
ウォーキングはちょっとした時間でも、どこででもできるから、毎日続けられますね。健康のための運動はこのように、「気軽にできて続けられる」ことが大切です。
毎日が無理なら、はじめは1日おきでも、1週間に2日か3日でもかまわないのです。
運動時間が短くてはダメとか考えずに、からだを動かすことを楽しんで、だんだん運動を習慣にしていけばいいのです。
ウォーキングは体脂肪を燃焼させる有酸素性運動の中では、最も手軽に行え、そして、足腰に負担が少ないエクササイズです。一人でストイックに颯爽と歩くのもよし、友人と一緒に季節の移り変わりを感じながら歩くのもよしです。 ウォーキング[…]
運動を行うときの3大注意点
健康のための運動ですから、無理して体調をくずしたら逆効果。とくに次の3つに注意し、体調に合わせて柔軟にやったり中止したりしましょう。
(1)体調や天気などの状況を総合的に考え、条件が悪いときには休む。
(2)軽い柔軟体操やストレッチによるウォーミングアップとクーリングダウンを忘れずに。
(3)水分補給はこまめに、十分に! お茶やスポーツドリンク入りボトルなどを携帯しよう。
太っていることだけでなく、からだに心配な点がある場合は、3大注意点に加えて、次の二つが重要です。
(1)運動を始める前に、始めてもよいかどうか、心電図など医師のチェックを受ける。
(2)医師またはインストラクターに、心配な点をかばう運動の種類をアドバイスしてもらう (たとえば肥満の人の場合、体重が関節や骨にかかってけがが起こりやすいので、浮力のかかる水中歩行や、膝への負担が少ないエアロバイクが勧められます)。
脳卒中の予防
脳卒中を予防するためには、まず、高血圧を防ぐことが大切です。
食事面から
高血圧を防ぐために、減塩が大切です。1日に10グラム未満にすることが目標ですが、すでに高血圧の人の場合は、7グラムくらいを目指したほうが良いでしょう。
そのためには、ふだんから薄味に慣れていくことが必要です。それに、塩分をからだの外に出す働きのあるカリウムをとることも必要です。
カリウムは野菜やキノコ類、果物などにたくさん含まれています。
薄味に慣れるには
(1)減塩しょう油を使う
(2)天然のだしをいかす
(3)ハーブや香辛料で味付けする
(4)酢や柑橘類など、酸味を利用する
(5)味見をせずにいきなり調味料を使わない
(6)甘味が濃いと塩分も濃くなりがちなので、砂糖やみりんの量を控える
また、コレステロールを増やさないことも大切です。
(1)乳脂肪をとりすぎない
(2)卵黄は1日1個程度に
(3)即席麺やスナック類などを控える
(4)チョコレートなど、甘いものは控えめに
(5)肉(とくに脂身)を控える
(6)揚げ物や炒め物は、植物性の油で
(7)青背の魚を積極的にとる
(8)食物繊維を含む食品をとる
運動面から
一番簡単に始められて、長続きしやすいのはウォーキングや水泳でしょう。 これは有酸素運動といって、脂肪を燃焼させる効果があるので、効果的です。運動には、高血圧を改善する効果があります。
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