食事=エネルギーは、すべての方にとってカラダを動かす源であり、また、ダイエットを考えている方にとっては大敵と捉えられています。
そのような2面性を持つ食事=エネルギーですが、夏場はあっさりとしたものが食べたく、秋は食欲旺盛、冬場はカロリーたっぷりなど人によっても季節によって、気分によって、体調によって捉え方も変わってきます。
同じ食材でも部位によって、あるいは調理法によってカロリーが変わってきますので、どう違い、どう変化するかをしっかり頭に入れて、それぞれの状況に応じた食生活を設計してください。
おススメ食材・部位
まず、エネルギー=肉!というイメージがありますので、肉の種類、部位に応じたカロリー(=エネルギー)、脂質、タンパク質を掲載します。
肉の種類によるカロリー、脂質、タンパク質(「もも100g」当たり) | |||
カロリー(kcal) | 脂質(g) | タンパク質(g) | |
牛肉 | 209 | 13.3 | 19.5 |
豚肉 | 183 | 10.2 | 20.5 |
鶏肉 | 204 | 14.2 | 16.6 |
馬肉 | 110 | 2.5 | 20.1 |
羊肉 | 217 | 14.4 | 19.0 |
鹿肉 | 110 | 1.5 | 22.3 |
猪肉 | 268 | 19.8 | 18.8 |
牛肉の部位別のカロリー、脂質、タンパク質(100g当たり) | |||
タン | 269 | 21.7 | 15.2 |
かた | 180 | 10.6 | 19.0 |
サーロイン | 498 | 47.5 | 11.7 |
ヒレ | 133 | 4.8 | 20.5 |
バラ | 517 | 50.0 | 11.0 |
もも | 209 | 13.3 | 19.5 |
豚肉の部位別のカロリー、脂質、タンパク質(100g当たり) | |||
かた | 216 | 14.6 | 18.5 |
ロース | 263 | 19.2 | 19.3 |
ヒレ | 115 | 1.9 | 22.8 |
バラ | 386 | 34.6 | 14.5 |
もも | 183 | 10.2 | 20.5 |
鶏肉の部位別のカロリー、脂質、タンパク質(100g当たり) | |||
むね(皮付き) | 145 | 5.9 | 21.3 |
むね(皮なし) | 116 | 1.9 | 23.3 |
もも(皮付き) | 204 | 14.2 | 16.6 |
もも(皮なし) | 127 | 5.0 | 19.0 |
ささみ | 105 | 0.8 | 23.0 |
手羽先 | 225 | 16.2 | 17.4 |
手羽元 | 197 | 12.8 | 18.2 |
巷の評判どおりでしたか?並べると誤解されますが、「馬肉」「鹿肉」のカロリー、脂質の低さ、タンパク質の高さは特筆すべきです。
また、鶏肉は皮を除けば低カロリーの食材だと言えます。
逆に、ここは一丁スタミナをつけるか!といった時の、牛肉、豚肉の高カロリー具合も納得できるものです。
食材のカロリー、脂質、タンパク質については、以上のとおりですが、これら今となっては生で食することは稀になってきています。
調理法によるカロリーの変化はどうでしょうか?
ゆでる<焼く<蒸す<煮る<炒める<揚げる
調理法による、カロリーの変化は、茹でる、焼く、蒸す、煮る、炒める、揚げるの順で上がりやすくなるといわれています。それぞれの特徴は、
■茹でる
水や湯の中で加熱する調理法。食材の周りの水や湯に脂肪分が溶け出すため、カロリーが下がりやすいです。
■(網)焼き
食材の水分や脂肪分が抜け落ちるため、カロリーが下がりやすいです。
■蒸す
水蒸気で熱せられ、食材中の脂肪分が抜け出るため、カロリーが下がりやすいです。
■煮る
油を使わないのでカロリーは上がりにくいといわれていますが、砂糖などの高カロリーの調味料を使うとカロリーが上がります。
■炒める
油を使うため、カロリーが上がりやすい調理法です。
フッ素加工を施したフライパンを使用するなどすると油の使用量が抑えられるためカロリーが上がるのを防ぐことができます。
■揚げる
油の中に食材を入れ、加熱する料理であるため、最もカロリーが上がる調理法です。
素揚げより衣をつけて揚げる(フライ、天ぷら)のほうが、油の吸収率がよいため、カロリーが上がりやすくなります。
油を使わない、茹でる、網焼き、蒸す調理法は、食材中の脂肪分が抜け出たり、流れ出るので、カロリーダウンになります。
逆に、調理に油を使う、炒める、揚げるはカロリーアップになります。
最後に鶏肉とブリ2つの食材の調理法によるカロリー変化を紹介いたします。
鶏肉もも | ぶり | |||
加熱調理なし | 刺身 | 135kcal | ||
茹でる | ||||
焼く | 焼き鳥 | 82kcal | 塩焼き | 204kcal |
蒸す | 蒸し鶏 | 169kcal | ||
煮る | 煮つけ | 208kcal | ||
炒める | チキンソテー | 349kcal | ||
揚げる | 唐揚げ | 355kcal | 南蛮漬け | 252kcal |
チキンカツ | 385kcal |
一概にカロリーダウンが良いとは言い切れません。
高齢者など、食が細くなってきた人がステーキや天ぷらを食し、滋養維持するのは道理があります。
調理法によって、その食材のカロリー、脂質、タンパク質も変わってきますので、食材×調理法の組み合わせを、人によって、または、季節によって、気分によって、体調によって工夫されてみてはと思います。