バランスの良い食事
大体1日にどのくらいのエネルギーが必要なのか。また、運動でどのくらいエネルギーを消費するのか解説してきました。
復習しますと、30歳の女性で、仕事は事務職、身長160センチメートル、体重は標準体重の56.32キログラムの方の望ましいエネルギー所要量は2,077キロカロリーでした。
また、この女性が45分間エアロビクスのレッスンを受けると190.95キロカロリーのエネルギーを消費することとなります。
この日常の生活や活動・運動に必要なエネルギーの殆どは普段の食事から得るものだと思います。また、サプリメントは普段の食事では補給できない、不足しがちになる栄養素を補助的に摂取するのが理想的だと思います。
だから、普段の食事についてある程度の認識が必要となりますし、引いては、サプリメントの有効な摂り方にも繋がると思います
では、食事の際、気がける事はと言えば、当然の事ですが「栄養素やエネルギーをバランス良く摂る!」が一番です。
栄養学的に難しく考える必要はないと思いますが、日本人の大まかな傾向としては、平均摂取エネルギーのうち、脂質から摂取している割合が26.5パーセント(理想は20~25パーセント)と高く、食塩の摂取量も12.3グラムと高めです。
また、タンパク質やビタミン類の摂取は充足していますが、男性はカルシウム、女性は鉄分が不足している傾向にあります。
食品、栄養素の分類については、小学校の時の給食の時から勉強してきましたが、大きく分けると3つの方法が考案されてきています。
三色食品群
昭和27年広島県庁の岡田正美技師が提唱して、栄養改善普及会が普及に努めた考え方です。
栄養素の働きの特徴から食品を赤、黄、緑の3つに分けたものです。
6つの基礎食品群
厚生省保健医療局から示されたもので、学校給食の際、教材として使われたと記憶しています。
4つの食品群
女子栄養大学学長 香川綾が昭和5年栄養の研究を行ったところに始まったものです。昭和31年に「4つの食品群」となりました。
この食品群では日本人の食生活に普遍的に不足している栄養素を補完して完全な食事とするために、牛乳・卵を第1群におき、他の栄養素の働きの特徴から3つの群に分けています。
フードピラミッド
今日では、「フードピラミッド」という考え方も広く提唱されています。
基本的な考え方は殆ど同じですが、ピラミッド状で栄養素のバランス等を視覚的に解り易く理解できますので参考にされてはと思います。
特に下のピラミッドでは、通常で1,800キロカロリー、運動を行った際の追加分200キロカロリーで2,000キロカロリーを目処に構成されていますので、これまでのエネルギー所要量の数値(2,077キロカロリー)とも合致するものだと思います
最終的には、どの考え方でも以下の点が重要だと思います。
(ア)朝食を必ずとる
(イ)穀類(ごはん、パン、麺類)は毎食必ずとる
(ウ)野菜(海草・きのこを含めて)は毎食とる
(エ)果物は1日に1回はとる
(オ)魚・肉・豆類・卵はまんべんなくとる
(カ)乳・乳製品を意識的にとるように心掛ける
(キ)多種類の食品を組み合わせてとる
(ク)食事は家族や友人と楽しみながらとる
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