ケガ防止のため日頃から柔軟性のためストレッチを欠かさないようにしたが良いね!
スタジオに入るや否やいきなりエアロビクスなどの運動を行うと、筋肉の柔軟性の不足した状態でもあり捻挫や肉離れを起こしやすくなります。今では常識となっていますが、運動前にストレッチにより柔軟性を高め関節の可動域を広げた状態で行うようにすればケガをしにくくなります。
まずはストレッチ
昔から「カラダが柔らかいとケガをしにくい!」と言われるように、身体の柔軟性はエアロビクスをはじめ運動を行う上で重要です。
そういった中、ストレッチは関節の可動域を大きくし、筋肉の張りを取りますので、身体の柔軟性を向上させるには、最適なエクササイズと言えます。
運動前のストレッチは、筋肉の緊張を解きほぐし、また、運動の後のストレッチは筋肉の疲れと張りを取る働きがあります。
現在、ストレッチの重要性は周知され、もはや常識となっていますが、「ただ何となくやっている」「ストレッチを毎日やっているけど柔らかくならない」といった方が多いのも事実です。ここでは、正しいストレッチの方法を紹介します。
ストレッチの基本
まず、「前屈」をやって見てください。どこの筋肉が使われていると感じますか?(または、どこが痛くなりましたか?)
多くの方が、背中と太ももの裏側、そして、みぞおち辺りだと思います。
つまり、多くの方が背中と太ももの筋肉を使って、頭を膝につけようと背中(腰椎)を一所懸命に曲げている。
そして、余りの勢いにお腹側のみぞおち辺りの筋肉が曲げようとする動きに反発している状態です。
本来、腰椎の可動域は小さいので、どんなに力を入れても大きく曲がることはありません。
「前屈」では、股関節から曲げるというのが正解ですし、大きな反動をつけたりして行うと別の筋肉が反発してしまい大きな効果が得られません。
筋肉に余計な緊張を与えず、骨格の動きを意識して行うことが、ストレッチでは重要です。
また、息を吐いているときには筋肉の緊張が解けて、筋肉が緩みやすくなりますので、ストレッチの際は、腹式呼吸で息を吐きながら行うことも心がけていてください。
この後、いくつかストレッチを紹介しますが、これらはあくまでも基本的なストレッチのいくつかです。
これを行ったからと言って、180度開脚やY字バランス、ハイキックには必ずしも結びつきませんのであしからず。
また、力の入れ加減は曲げているのかいないのか、「本当にこんなので?」と思われる方も多いと思いますが、本当こんな感じです!
最後にストレッチを行う際のポイントとして、
ア.90秒以上
ストレッチは一つのポーズで90秒以上保ち、時間をかけて伸ばしていきます。
イ.小刻みに
関節を10秒間に20~30回ぐらい小刻みに揺らして、筋肉をほぐしていきます。
ウ.身体の端から中心へ
ストレッチは手首や足などの身体の末端から始め、腰、背中、腰などの体幹へ
ROMとは、Range of Motionの略で、関節可動域という意味です。運動不足が続いたり、ケガなどをした場合、関節の動く範囲が狭くなり、ROMが制限されてしまい、一層運動の効率を低下させてしまいます。関節可動域は、靱帯・腱・筋肉お[…]
肩の筋肉を伸ばすストレッチ
まずは、上半身、とりわけ肩のストレッチを紹介します。このポーズは、よくマラソンランナーがスタート前に行っていますが、良く見ていただければ判りますが、余り力が入っているようには見えません。
支えた上腕で力ずくに引き寄せる必要は全くありません。支えられた腕が肩と水平にして顎に乗るくらいに引き寄せます。身体の軸は崩さずに「三角筋」がしっかりと伸ばされて腕が外側に開かれることによって肩甲骨が開いていくような意識で行ってください。
次も肩の筋肉を伸ばすストレッチ!
肩甲骨の周りの筋肉である「大胸筋」や「小胸筋」を伸ばします。まず、身体の軸は固定させ、片腕を上45度、後ろ45度の方向へ伸ばします。
ここで壁などにつかまり、下腹の力は抜かず、身体の軸は固定させたまま10~15秒キープして、腕から肩が伸びる感覚で上半身を少し回転させます。くれぐれも伸ばした腕の肩は上げ過ぎないように!
そして、壁に伸ばした手を後ろ側に円を描くように肩の高さまで下ろして再びキープし上半身をひねります。
最後に腰の高さまで下ろして再びキープしてひねっていき、胸の上部から下部までの筋肉を伸ばしていきます。
腿の筋肉を伸ばすストレッチ
今度は腿の前後の筋肉を伸ばすストレッチ!
そして腿、前側の「大腿四頭筋」を伸ばすストレッチです。
身体の軸を崩さずに片足を曲げ、手で持って大腿四頭筋を伸ばしていきます。伸ばそうとするあまり力を入れすぎて上半身が後ろへ反らないよう注意してください。
大腿四頭筋が伸びているところで10~15秒キープします。
呼吸は止めずに深呼吸を繰り返しましょう。
このストレッチは床に座った形でも行います。この場合、上体を後ろに傾けることによって大腿四頭筋を伸ばし、傾ける角度を大きくしていくと強度が高くなります。
次に、腿の裏側のハムストリングスを伸ばすストレッチです。
ハムストリングスは、疲労しやすく硬くなりやすい筋肉で肉離れが起こりやすい部位ですので念入りに伸ばしていきます。
まず、ストレッチしたい方の片足を前方に真っ直ぐ伸ばしつま先を上げます。両手はその足の膝に置き、背筋は伸ばして上体を倒していきます。(45度くらいまで)
骨盤は倒さずに上体の重みで逆の足の膝を曲げていきハムストリングスを伸ばすような感覚でストレッチを行ってください。
このポーズも良く見かけるポーズで、脚の内側の筋肉を伸ばすストレッチです。
テレビを見ながら行っている方も多いかと思います。
両足で正方形をつくり、上半身は床と垂直にします。そして、両手で両膝を下に押し内転筋を伸ばしていきます。
このストレッチを行う場合、背中を丸めて、内転筋を伸ばしながら、かつ、前屈も行ってしまう方が多いのではないのでしょうか?しかしながら背中を丸めて行うと、骨盤が後ろへ移動してしまい内転筋が効率良く伸びませんので、あくまでも別々の動きとして行ってください
腰の筋肉を伸ばすストレッチ
最後に腰の筋肉を伸ばすストレッチです!
腰は日々のアンバランスな姿勢や生活習慣が積み重なって痛めてしまうことが多い部位ですので、ストレッチはもとより姿勢や生活習慣の改善も必要となってきます。
まずは、腰とお尻の周りの腰方形筋をほぐしていきます。仰向けに寝て、片脚を曲げて膝を両手で抱え、胸に引き寄せ20秒間キープします。
この際、両肩は床に付けたままにします。
次に「腸腰筋」を伸ばすストレッチ
片膝立ちになり、前に突き出した膝は90度、後ろに下げた足の膝を床につけ、上半身を前に向けたままお尻を前方に突き出していきます。
後ろに下げた足の方の股関節がしっかりと伸びていればOKです。
そして、「腹直筋」と「大腰筋」を伸ばすストレッチです。
床から骨盤が浮いてしまわないように注意してください。
まず、うつ伏せで寝て両肘をつく。上体を持ち上げるため手のひらも床につけます。
次に上体を高く引き起こし、お腹をしっかりと伸ばします。
息を吐きながら15秒間キープします。
最後に、仰向けに寝て片足をクロスさせます。
そして、クロスさせた方の腕は、斜め45度に伸ばします。
下腹の力を抜かず、身体の軸は固定させたまま、手でクロスさせた足の膝を引っ張っていきます。
腰は必要以上に反らないように注意しながらこの姿勢を30秒間キープします。
くれぐれも身体の中心線はぶれないように!
ストレッチを行う際は、「身体の軸をぶれさせない。」「骨盤を固定させる。」「余計な力を入れない」が3大ポイントです。
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