人体の筋肉
運動を行う前にはストレッチ。そしてストレッチを行う前にまず人間の体の筋肉と骨格がどうなっているか勉強してみましょう。
筋肉には、脳脊髄神経によって活動が調整され意思によって調整できる随意筋と自律神経によって活動が調整され、意思によって調整が出来ない不随意筋とがあります。
随意筋は、骨格に広く分布して運動をつかさどる骨格筋(横紋筋)があり、また、不随意筋は内臓を動かす平滑筋や心臓を動かす心臓筋などがあります。
一般的には、エクササイズの対象となる筋肉は随意筋、骨格筋となります。
また、筋肉は速筋と遅筋に区分され、速筋は酸素を使用せず糖分をエネルギー源として瞬発的に多くの力を発揮でき、遅筋は酸素を利用しながら糖や脂質を燃焼させてエネルギー源として持続して力を発揮できますので、速筋と遅筋の割合によって瞬発系スポーツ向き、持続系スポーツ向きと区分されることがありますが、その割合は人によって先天的に決まっていると言われています。
なお、速筋は白味を帯びた筋肉であるため白筋、遅筋は赤身が強いため赤筋とも呼ばれています。
このような筋肉は効果的な負荷を与えてトレーニングすることによって発達します。
また、筋肉を発達させるためにはエネルギーが必要となりますので、効果的なトレーニングを行うことが最終的には体脂肪の燃焼、ダイエット効果も期待できることになります。
軽い負荷で回数をこなすトレーニングでは遅筋が発達し、筋持久力は向上しますが、筋肉自体が大きくなることは少ないようですが、一般的にはトレーニング時間も長くなりますのでダイエット効果もあると言われています。
逆にウエイトトレーニングでは、速筋は発達し、筋肉隆々となりますが、ダイエット効果は少なくなります。
しかし、休憩などをはさみ、トレーニングの量を多く確保した場合には、練習の合間や運動後に有酸素性エネルギー代謝が高まり、脂肪の燃焼は促進されます。
つまり、エアロビクスやウォーキング、ランニング等の有酸素性運動に偏ったエクササイズより、筋肉を肥大させ、消費エネルギーを増大させるよう適度なウエイトトレーニングを併せて行う方が、よりエクササイズの効果が期待できることになります。
随意筋
脳脊髄神経で活動が調整され、意思によって調整できる筋肉のことです。一般的には運動をつかさどる横紋筋を指します。
不随意筋
自律神経で活動が調整され、意思によって調整できない筋肉のことです。一般的には内臓を動かす平滑筋や心臓を動かす心臓筋を指します。
人体の骨格
人間の体の骨格がどうなっているか勉強してみましょう。
人間の骨格は、約200個の骨が関節結合、縫合、軟骨結合などによって構成される組織であり、身体を支え内臓などを保護しています。
骨格は大きく分けると体幹骨格(軸骨格)と体肢骨格(付属骨格)に分けられ、前者は頭蓋骨、脊柱、肋骨に、後者は上肢、下肢に更に分けられます。
また、約200個の骨格と約680個の骨格筋の接続によって歩行をはじめとする運動機能や細やかな動きを有することになります。
骨と骨との結合している部分を関節と言います。
関節には殆ど動かない関節もありますが、通常は良く動く関節を「可動関節」と呼んでいます。
関節は、動きの軸の数で分類され、蝶番関節や車軸関節のように動きの軸が一つである場合を「単軸関節」、楕円関節や鞍関節のように前後左右に動きの軸が二つの場合を「二軸関節」、球関節のように様々な方向に動く関節を「多軸関節」と分類しています。
関節の殆どは、凸状の関節頭と凹状の関節窩の二つの骨からなり、結合しているそれぞれの部分は「関節軟骨」と呼ばれるコラーゲン線維で覆われています。
また、関節軟骨で覆われた関節頭と関節窩は直接結合せず、「関節腔」と呼ばれる隙間があります。
また、結合した部分は「線維層(外側)」「滑膜層(内側)」からなる包みに覆われ、内側にある滑膜層から分泌される「滑液」は関節の動きを滑らかにする潤滑油の働きを果たします。
ただし、関節に強い負荷がかかると「滑液」の分泌が多くなり、俗に言う「水が貯まる」状態となります。
このように、関節は複雑な構造・機能を持っていますので過剰・長時間の負荷をかけると炎症を起こしてきますので、筋肉同様のケアが必要です。
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