エアロビクスのインストラクターになるには何が必要?熱意だけではダメ?

これからは、このサイトを立ち上げた2000年(平成12年)頃に書いた記事です。

当時とは、社会情勢や組織、システム、金額等差異が多いかとは思いますが、参考になればと思い再掲載しました。

インストラクターになるには?

そもそもエアロビクスを教えるのに資格が必要かまず考えるところです。

養成コースを卒業するだけで充分だという意見もありますが・・・

基本的に、スタジオ等でエアロビクスを教えるにあたっては、資格や養成コースを出る必要はなく、雇用する立場であるスタジオのオーディションを合格するとレッスンを受け持つことが出来ます。

つまり、資格はなくてもレッスンを受け持てばインストラクターとなり、レッスンを受け持たなくても資格があれば(自称)インストラクターということになります。

インストラクターになる方法、

■その一.資格も持たず、養成コースにも行かず、いきなりスタジオのオーディションを受ける方法

■その二.養成コースには通うが、資格は取得せず、スタジオのオーディションを受ける方法

※通常、養成コースはスタジオが実施しており、養成コース卒業後、そのスタジオのオーディションを受けるのがスタンダード。

※養成コース時の人脈が、オーディション等の情報採取に有利になり、後々は代行をお願いする際も有利となる。

※養成コース生徒募集の際、「成績優秀者は優先的に採用!」との謳い文句がある場合は、卒業者に確認する必要あり。

■その三.養成コースには行かず、通信教育・ワークショップ等で資格を取得して、オーディションを受ける方法

※取得する資格について、将来性・汎用性など吟味する必要がある。

※オーディション等の情報の採取に細心の注意が必要となる。

■その四.養成コースに通い、資格を取得し、スタジオのオーディションを受ける方法

※AFAA及びJAFAでは、認定校方式をとっているので、インストラクターになる一番無難な方法は、AFAA又はJAFA認定校のスタジオの養成コースへ通い、資格取得後、そのスタジオのオーディションを受けるパターン。

※養成コース時の人脈や資格も所持していることもあり、他のオーディション受講の際に有利となる。

■その五.スタジオの社員となり、レッスンを受け持つ方法

※レッスンをいくつ受け持とうが、基本的には固定給

※社員時に技量を上げるか、資格を取得して、退社してフリーのインストラクターとなる場合は、経済的な面での検討が重要(社員時の給料を維持するためには、結構なレッスンを受け持たないと・・・)

このように書いていくと、養成出るのが、基本的には必要なのかなと思いますが、家庭的・地理的・経済的な制約やあり、インストラクターへの道は様々だと思います。

多くの養成コースは期間にして3~6ヶ月、費用にして20~30万円が必要ですから尚更のことです。

事実、私自身一番近い養成コースのスタジオまで車で1時間(片道)、しかも、1歳に満たない子供を始めとして4人の子持ちだった自分自身がインストラクターになろうと決心した時、養成コースには行かず、資格だけ取得してオーディションを受けていこうと考えたことも一時ありましたから。

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インストラクターの資格って?

エアロビクスのインストラクターは、極論すれば資格がなくても出来る職業ですし、また、養成コースを出る必要もない訳ですが、前記のとおり自分自身としては、如何せんエアロ歴が短いこともあって基本となるべき資格を所持することにしました。

では、一体どんな資格があるのでしょうか?(代表的なものをいくつか取り上げてみました)

(1)AFAA

AFAA(アメリカ・エアロビクス&フィットネス協会)の認定資格は、世界73カ国約15万人が取得しており、安全で効果的な指導ができるという国際的な基準となっています。

AFAAの国際認定資格7つのうち、基本的な資格は、プライマリー・インストラクター認定です。(PIC)

○AFAA PIC

  • 受験資格:

AFAA会員であること(会員登録料3,500円、月会費2,500円)

  • 試験内容:

ワークショップ形式で1日

ワークショップ受講後、AFAAガイドラインに基づき、ウォーミングアップからエアロビクスパート、クールダウンにいたるまでの技術レベルを確認する実技試験と運動生理学、栄養学、キネシオロジ-の基礎理論を中心とした筆記試験が行われる。

  • 受験費用:

ワークショップ参加費35,000円、認定料10,000円

  • 有効期間:

2年間、その間に所定のワークショップ、ホームスタディを受講し、15ポイントを取得する。       新登録料10,000円

(2)JAFA

日本エアロビックフィットネス協会は、厚生労働省認可の公益法人として、エアロビックエクササイズを中心としたさまざまなグループエクササイズの健全な展開のために数々の活動を展開しています

JAFAの基本的な資格は、エアロビックダンスエクササイズインストラクター(A.D.I)です。

○A.D.I

  • 受験資格:

18歳以上の健康な男女インストラクター、インストラクターを目指す人でJAFA会員であるかは不問

  • 試験内容:

ワークショップ形式で2日(1日目は教育ワークショップ、2日目は実技・筆記の認定テスト)実技試験は、1人2分間で課題に沿ってエアロビクスをリードする第1部と、課題の筋肉の強化とストレッチを指導する第2部からなる。筆記試験は、エアロビクスの基礎理論から機能解剖学、運動生理学、栄養学等の分野から出題される。

  • 受験費用:

ワークショップ参加費+受験料43,000円、受験料のみ21,000円、認定料10,000円

  • 有効期間:

2年間、その間に所定の研修会に参加し、10単位を取得する。 更新登録料10,000円

(3)JAF

日本エアロビック連盟はスポーツとしての技術体系に基づいたエアロビックを、生涯・競技スポーツの両面で、新しいスポーツとして普及・振興する公益法人です。
JAFの基本的な資格としては、公認エアロビックC級指導員と公認エアロビックC級教師があります。

指導員と教師の違いについては、指導員がグループ、サークル、スポーツ教室等における基礎的な指導が主で、教師が商業施設において職業として指導する資格であるという違いがあります。

○公認エアロビックC級教師

  • 受験資格:

満20歳以上で商業スポーツ施設でエアロビックを指導している者、これから指導者になろうとする者

  • 受講内容:

共通科目は集合講習11時間を含め、通信教育と併せ300時間、専門科目は集合講習60時間を含め、通信教育と併せ3科目で700時間(エアロビック基礎理論100時間、実技520時間、指導実習80時間)の受講、受講後に筆記・実技試験が行われる。

  • 受講費用:

共通科目受講料102,900円、専門科目受講料189,000円、登録料33,000円

  • 有効期間:

4年間、その間に中央協議会の定める研修会に参加し、更新手続きを行う。更新登録料30,000円

レッスンフィーは?

インストラクターは、スタジオの社員になる以外は1レッスンいくらといったレッスンフィーによって収入を得ています。

インストラクターになって間もない自分としては、有名あるいは経験年数が長いインストラクターのレッスンフィーがいくらなのか知るよしもありませんが、1レッスン3,000円あたりからスタートが妥当なところだと思います。

殆どのレッスンは1時間ほどですから時給3,000円ととれないこともなく、人によっては会員時代は1日5本くらいレッスンを受けたって平気だったからという理由で、

3,000円×4本/1日×5日/週×4週=240,000円

という計算が成り立つわけですが・・・・

まず養成でたてのインストラクターに1日4本もレッスンを振り分けてくれるスタジオがあるかどうか(養成を出たスタジオでも週2本くらいだと思いますが)
そして、運良く複数のスタジオのオーディションに合格して、週20本のレッスンを確保したとしても、会員としてレッスンを受ける立場とインストラクターとして教える立場では全然気遣いといったものが違い、疲労度は段違いで週20本のレッスンをいつまで続けられるか?といった体力的な問題が出てきます。

そうすると、上の式が少々現実的になって

3,000円×2本/1日×4日/週×4週= 96,000円

となってきます。

現在仕事に就かれている方どうですか?なかなか難しい問題だと思います。

そして、1レッスン3,000円という前提ですが、30分や45分のレッスンだと0.7とか0.8とかの係数を掛けて実際のレッスンフィーを支払う方法を採り入れているスタジオが増えている現状では、上記の式より若干ですが目減りしてきます。

そして、1スタジオで週2本担当するといった場合、移動等を考えると余り時間空けずに1日のうちに2本担当したいところですが、養成でたての場合、そういった要望が採り入れられる可能性は殆ど無く、同じ週8本のレッスンでも

3,000円×(1本/1日×7日/週+1本)×4週= 96,000円

と週4日勤務が毎日勤務になり、ロスが多くなるのが現実だと思います。

考えようでは、仕事に就きながら、空いた時間でインストラクターとして働くのであれば、上記の式は非常に魅力的です。

昇給はどうなのでしょうか?
1年に1回が基本と考えて間違いはないと思います。(全然ないところもあります。)ただし、昇給の額については、期待以上というわけにはいかないと思います。

また、昇給・査定基準も定期昇給的な意味合いで全員一律にアップするといったこともなく、また、集客力が非常に優れているからアップ幅も極端に大きいといったこともなく、その基準はスタジオで千差万別だと思っていいかと思います。

インストラクターの支出は?

フリーのインストラクターは当然のことながら経費もかかります。

交通費は、通常であればスタジオからレッスンフィーと合算されて支給されますので問題は無いかなと思います。

ただ、公共交通機関が未発達な西の最果てでスタジオまで有料道路を経て片道1時間かけて有料駐車場に車を留めてレッスンをする自分としては1番の支出ですが・・・

それと、ウェア、シューズ、レッスン用CD・カセットテープと思った以上に支出があります。特にインストラクターは見られる職業ですからウェアの支出は切り詰められません。
そして、シューズもスタジオとアクアのレッスンを持つだけで必要量は2倍になります。(HIPHOP系以外のウェアは普段着では絶対着れませんし・・・・)
同じ音楽かけてばかりもいられませんし、資格維持のためのワークショップ参加と次から次へ。

想像以上の支出と上のレッスンフィー、どんなインストラクター生活(あくまでも経済的に)が理想なのか?

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