どんな栄養素があるのか?

これまでは、エネルギー(カロリー)の面から食事について考えてみましたが、これからはビタミン・ミネラルなどの栄養素について話をすすめていきます。カロリー(エネルギー)に関して言えば、多くの方の悩みは摂取過剰だと思いますが、一方ではビタミン・ミネラルに関しては、摂取不足が大きな悩みだと思います。

果たして皆さんの食事は栄養素的にはどうなのでしょうか?まず、どのような栄養素があり、その働きはどのようなものでしょうか?

また、それぞれのビタミン・ミネラルの1日の必要量と主な食品の可食部分100g当たりの含有量を示しています。大まかな目安として参考にして下さい。

《脂溶性ビタミン》
■ビタミンA皮膚や器官・臓器の成長や分化に関与するため、特に妊婦や乳児にとっては必要なビタミンです。 視神経にも関与しているので欠乏すると暗順応機能が低下します。(車の運転中、トンネルに入っても暗さに反応できない等) 最近では、レチノイン酸の核内受容体が発見されてから、遺伝子調節機能についても注目を浴びています。・0.6mgニンジン:1.5mg
パセリ:1.2mg,
豚レバー:12mg
■ビタミンD紫外線にあたると皮膚で生成されて肝臓に蓄えられます。 腸管からのカルシウム吸収を促進させ、骨の発育に関与しています。欠乏すると小児ではくる病。成人では骨軟化症、高齢者では骨粗鬆症も原因になると言われています。(日頃から日光にあたるようにしましょう)・0.01mgきくらげ:0.44mg
紅鮭:0.033mg
椎茸:0.017mg
■ビタミンE抗酸化作用により不飽和脂肪酸の過酸化を抑制する働きがあるビタミンです。 脂質の過酸化は心疾患や動脈硬化などの生活習慣病や老化に密接に関連していますのでそれらの抑制する働きが期待されています。(ビタミンCと一緒に摂取するとより効果的です)・10mgマヨネーズ:13.4mg
ポテトチップス:6.4mg
焼き海苔:4.6mg
■ビタミンK血液凝固因子を活性化させ、血液の凝固を促進させる働きがあります。・0.065mg納豆:0.87mg
ほうれん草:0.27mg
ブロッコリー:0.16mg
《水溶性ビタミン》
■ビタミンB1ブドウ糖やでんぷん・アルコールなどの糖質や分岐鎖アミノ酸の代謝に大きく関与するビタミンです。糖質の代謝はエネルギーを得る為や中枢・末梢神経の機能の正常化に関連していますので、ビタミンB1は正常な発育や生活に不可欠なビタミンと言えます。欠乏すると脚気、疲労感・食欲不振・動悸・手足のむくみなどがみられます。・1.2mg豚レバー:0.34mg
鶏レバー:0.38mg
ごま:0.95mg
焼き海苔:0.69mg
■ビタミンB2アミノ酸や脂質などの代謝に大きく関与し、発育ビタミンとも呼ばれています。 欠乏すると口内炎、眼膜炎などがみられます。また、癌や循環器疾患・糖尿病などとビタミンB2の欠乏との関連も報告されています。・1.3mg豚レバー:3.64mg
牛レバー:3.00mg
焼き海苔:2.33mg
納豆:0.56mg
■ビタミンB6アミノ酸の代謝に関与するトランスアミナーゼなどの酵素の補酵素として働くビタミンです。・1.6mgにんにく:1.5mg
牛レバー:0.89mg
■ビタミンB12葉酸とともに赤血球を活性化する働きがあるので、悪性貧血には有効なビタミンです。 吸収には胃から分泌される糖タンパクが関与しますので高齢者や消化管切除者では欠乏症になりやすいと言われています。・0.0024mg焼き海苔:0.0057mg
牛レバー:0.0053mg
あさり:0.0052mg
■ビタミンC抗壊血病の働きだけでなく、発癌性物質のニトロソアミンの生成を抑制したり、鉄の吸収促進、白内障の予防効果などの報告もあります。 運動や喫煙・様々なストレスなどによりその適正な摂取量は変わってくると言われています。(ヘビースモーカーは非喫煙者の2倍以上のビタミンCの摂取を!)・100mgパセリ:120mg
ブロッコリー:120mg
カリフラワー:81mg
ピーマン:76mg
いちご:62mg
キャベツ:41mg
みかん:32mg
■ナイアシン糖質や脂質などからエネルギーを取り出す働きがあります。また、胃腸の働きを正常にする働きもあります。・17mg豚レバー:14.0mg
牛レバー:13.5mg
■パントテン酸糖質や脂質などの代謝を助ける働きがあります。また、副腎皮質ホルモンの生成にも関与しています。・5mg鶏レバー:10.1mg
豚レバー:7.19mg
■ビオチン糖質や脂肪酸の生成、アミノ酸の代謝に関与しています。 腸内細菌によっても合成されますので、極端な偏食者や人工栄養を行っている人以外はビオチン欠乏はないと考えられています。・0.03mgいわし、卵、玉ねぎなど
■ 葉酸 ビタミンB12とともに赤血球を活性化する働きがあります。妊娠中の女性では欠乏症が見られることがあります。・0.2mg鶏レバー:1.3mg
牛レバー:1.0mg
パセリ:0.22mg
《ミネラル》
■カルシウムリンやマグネシウムとともに骨や歯を形成する働きがあります。 30歳以降は骨量が減少する傾向にありますので、カルシウム摂取量を多くすることを心掛けましょう。・900mgごま:1200mg
焼き海苔:280mg
木綿豆腐:120mg
牛乳:110mg
■リンカルシウムと結合して骨や歯の硬組織を形成する働きがあります。また、血液中の酸やアルカリを中和して、糖質などのエネルギー代謝に必要なミネラルです。・1200mgあじ、いわし、鮭など
■鉄血液中の赤血球は絶えず骨髄などで生成され、古くなった赤血球は分解されてしまうのて、鉄が欠乏すると貧血になります。 ただし、鉄は体内で再利用されますので、その必要量は極めて微量であります。(女性や妊婦の鉄欠乏性貧血は注意が必要です。)・12mg豚レバー:13.0mg
鶏レバー:9.0mg
パセリ:7.5mg
牛レバー:4.0mg
ほうれん草:2.0mg
■ナトリウム筋肉や神経の興奮を和らげ、また、血液や細胞間液などの細胞の外側の体液に包まれ、それらの濃度を調節する働きがあります。適度な運動においては、ナトリウムなどの補給より水分の補給が優先しますが、発汗量が2リットルを超えるような運動では、ナトリウム、カリウム等の補給を優先させる必要があります。・500mg食塩、みそ、醤油など
■カリウムエネルギーの代謝や細胞内外の電位差を維持する働きがあります。電位差の維持は神経経路の信号伝達、筋収縮などに重要です。通常の食生活を送っている限り、欠乏症はおこらないが、嘔吐、下痢などによる消化器官からの喪失によって欠乏症がおこることもある。カリウムが欠乏すると脱力感、食欲不振などがおこりますが、ときには不整脈、心停止をもたらすこともあります。・2000mgこんにゃく:3000mg
ほうれん草:690mg
納豆:660mg
里芋:640mg
たけのこ:520mg
じゃがいも:410mg
ニンジン:280mg
■マグネシウム筋肉や神経が効果的に機能するようにする働きがあります。 マグネシウムの60%が骨に含有されています。・320mgごま:370mg
焼き海苔:300mg
きくらげ:210mg
■マンガン地殻中に多く存在しますが、人間などの動物の体内には微量しか存在しません。 肝臓のミトコンドリアの構成成分でもあり、栄養素としての必要性が確立されています。・4mgきくらげ:6.18mg
焼き海苔:3.72mg
ごま:2.24mg
■亜鉛神経伝達や細胞分裂など体内の一連の化学反応に関与します。 欠乏すると成長障害、食欲不振、創傷治癒障害、味覚障害などになります。・12mg豚レバー:6.9mg
ごま:5.5mg
牛レバー:3.8mg
鶏レバー:3.3mg

どうですか?上の数値を満たす食事となるとなかなか大変だと思います。

当然のことですが、1つの食品にビタミン・ミネラルが1種類しか含まれていないということはありえませんので、若干ハードルは低くなるとは思いますが・・・・            

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